(1)ワクチンの効果は?
日本小児科学会ではワクチンの有効率が20%から30%であることをご理解いただいた上で、ご希望の方に接種すること(任意接種)を勧めています。予防効果が余り高くない理由は、ウイルスの性質(抗原性)が流行シーズン中に変わってしまうためです。小児に対するインフルエンザワクチンの第一の効用はインフルエンザ脳症にかかるお子さんを減らせることと考えられています。現在のところインフルエンザ脳症を予防する薬はありません。しかし、インフルエンザ脳症はインフルエンザにかかった人からしか発症しないので、インフルエンザワクチンを受けておくと、インフルエンザ脳症にかかる可能性を低くできます。ページ先頭に戻る
(2)A型にもB型にも効きますか?
はい。季節性インフルエンザワクチンには、Aソ連型、A香港型、及びB型1種類の合計3株が含まれています。日本の季節性インフルエンザワクチンは、ワクチン製造メーカーが異なっていても、含まれいるワクチン株は全く同じです。ページ先頭に戻る
(3)新型インフルに効きますか?
いいえ。季節性インフルエンザワクチンは、新型インフルエンザには効きません。また、いわゆる冬のかぜを予防するためのワクチンでもありません。ページ先頭に戻る
(4)子どもは2回接種ですか?
インフルエンザワクチンは不活化ワクチンなので、三種混合ワクチンのように回数を重ねると免疫効果が高くなります。通常は13歳未満のお子さんには2回接種します。13歳を過ぎていても、受験を控えた小学6年生、中学3年生、高校3年生には2回接種をお勧めしています。ページ先頭に戻る
(5)いつ接種すればいいの?
インフルエンザワクチは接種してから6ヶ月間〜1年間は有効とされていますので、当院ではシーズン流行前の10月中に1回目を、11月中に2回目を接種する計画をお勧めしています。子どもは大人と違ってかぜを引く機会が多いので、秋冬になるとかぜを繰り返してしまい、思い通りに予防接種が受けられないものです。なるべく体調のよいときに早めに接種しましょう。ページ先頭に戻る
(6)どんな人にお勧めですか?
保育園・幼稚園・小学校・中学校などの集団生活をしているお子さんにお勧めしています。当院では6ヶ月児から接種しています。インフルエンザワクチンは基本的には個人防衛といって、接種した人が罹らない事を目的にした予防接種ですが、流行の発端になる可能性のある次のような職種の方にもお勧めしています。集団生活を行っている所で働いている保母さん・学校の先生・給食の先生方など。更に、救急隊・警察官・自衛官などのライフラインを守るお仕事に就かれている方。医療従事者やボランティアでお年寄りや免疫力の低下した方のお世話をなさっている方。ページ先頭に戻る
(7)有料で接種する理由
小児のインフルエンザワクチンは任意接種の扱いです。自費診療なので健康保険は使えません。ページ先頭に戻る
(8)インフルエンザ脳症とは?
インフルエンザ脳症はインフルエンザの合併症の中で最も重い合併症です。発症のメカニズムがまだ十分に解明されていないため発症を予知することができません。症状は発症後24時間から48時間以内に意識障害や痙攣が見られ、早期に治療を施しても致命率が高いのが特徴です。ページ先頭に戻る
(9)脳症を予防できますか?
いいえ。ワクチンを受けても脳症にかかることがあります。また、タミフルなどの抗インフルエンザ薬を早期に服用しても脳症予防できないことが判っています。インフルエンザ脳症の予防方法はワクチンを接種してインフルエンザにかからないようにする事しかありません。ページ先頭に戻る
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