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小泉重田小児科トップページ予防接種ワクチン一覧ポリオワクチン(経口生ワクチン)

経口生ポリオワクチン
 
定期接種(公費)平成23年8月31日までは定期接種ワクチンです。
集団接種・接種回数2回(経口生ワクチン)
 
 公費で接種できる期間
3ヶ月〜7歳6ヶ月の前日まで

後述するように日本国内でポリオに自然感染する可能性は殆どないので、BCGおよびDPT一期初回(3回)を接種してからポリオの投与を受けましょう。
赤ちゃんのワクチンスケジュールをご参考にして下さい。


平成24年8月31日をもって、経口生ポリオワクチンは定期接種としての使命を終了しました。今後、日本では、不活化ポリオワクチンがポリオ予防のための定期接種ワクチンになります。
 
 接種会場の変更には電話連絡が必要です
 高崎市ではポリオワクチンを集団接種で行っており、概ね小学校の校区毎に接種会場が指定されています。
 お子さんの事情で、指定された会場以外の場所で接種を受けたい場合は、必ず事前に高崎市健康課までご連絡下さい。ご連絡いただければ断られることはありませんが、接種会場の定員に達した場合は受けられないようです。
 事前連絡無しに他会場に出向かれた場合、ワクチンが用意できず、接種を受けられない場合があります。
 また、1回目接種と2回目接種は6週間以上の間隔を開けて接種する決まりになっています。1回目に他会場で接種した場合、2回目の接種をご自分の指定会場で受けようとしても、6週間の間隔が開いていないと接種できませんので、スケジュールにお気をつけ下さい。
 
 ワクチンの説明
 I型・II型・III型の3つのタイプのポリオワクチンウイルスが混ざっている経口生ワクチンです。飲むことによりそれぞれの型に対する抵抗力(免疫)ができます。
しかし、1回飲むだけで3つの型すべてに対しては抵抗力ができないこともありますので、2回飲むことが必要です。
ひどい下痢をしていると、ワクチンの効果が弱まるので延期してください。
 
 病気の説明
 ポリオとは以前は脊髄性小児麻痺とか、急性灰白髄炎と呼ばれた、大人よりも乳幼児が罹りやすい病気です。ポリオウイルスはまず口から体内に感染し、腸の中でウイルスが増えます。ただ、ポリオウイルスに感染しても殆どの方は病気の症状が現れずに、知らない間に免疫を獲得します。ところが、一部の方は腸のウイルスが脊髄に入いってしまい手や足の麻痺が現れます。これは麻痺性ポリオと呼ばれ手足の麻痺が生涯にわたって続くという大変な病気です。現在でもインド・パキスタン・アフガニスタン・ナイジェリアの4ヶ国ではポリオの流行があることから、日本にもポリオウイルスが入ってくる可能性があります。

 
 効果

 平成24年8月31日まで使用されていた経口生ポリオワクチンは、大変有益なワクチンでした。
 昭和35年頃、日本では1年間に5,000人以上の患者さんが麻痺性ポリオに罹っていました。そこで、昭和36年から経口生ポリオワクチンを、生後3か月〜12歳までの全ての子どもたちに一斉に投与したところ、劇的な効果がありポリオの流行は収まりました。そして、昭和55年の一例を最後に、現在まで30年間、自然感染によるポリオは発生していません
 しかし、接種率が下がると再び流行する可能性があるので、必ず2回経口生ポリオワクチンを接種しましょう。
 ポリオウイルスに感染していても、発症しない人を不顕性感染と呼びます。この無症状の不顕性感染の人からもポリオがうつります。このような病気であるため日本でもワクチンを接種する必要があります。

 
 副反応(有害事象・副作用)
 ワクチンに使用されているウイルスは弱毒化されているため安全です。しかし服用後体内でウイルスが増えるため、稀にウイルスが先祖返りして毒性が強くなると、麻痺(Vaccine Associated Paralytic Polio:VAPP)を生ずることがあります。その頻度は以前から450万人以上の投与に1人程度とされてきましたが、最近は100万人に1.5人程度とされています。
 便から排泄されるワクチンウイルスが増殖中に強毒化すると、600万回の接種に1人程度、周囲の人がポリオによる麻痺を起こすことがあります(contact case)。contact caseはポリオ内服後、おむつ替えの後などは1ヶ月間くらい手洗いをしっかりすることで予防できます。

下痢:接種後2日目までに1回目では約4.9%、2回目では約4.1%に下痢を認めるという報告がある。
発熱:38.5℃未満の発熱は接種後1〜3日目に発熱のピークがある。接種後3日目までに1回目では約1.7%、2回目では約2.0%に発熱を認めるという報告がある。
嘔吐:接種後2日目までに、1回目では約1.3%、2回目では約1.0%に嘔吐を認めるという報告がある。
 
 不活化ポリオワクチンに変更されました
 経口生ポリオワクチンは先程ご紹介したように、ポリオが流行している国では大変有効なワクチンです。しかし、経口生ポリオワクチンを内服すると、100万回の投与に対して1.5人のお子さんが運悪くポリオを発症し、手足などに麻痺が残るということが判ってきました。
 現在の日本では自然にポリオに罹る人が30年間一人もいないのですから、わずかな確率であっても、ポリオになる可能性がある経口生ポリオワクチンは、日本の実情に合わなくなってきました。
 そこで、ワクチンを接種してもワクチンのためにポリオにかかることがない、新しいワクチンに切り替わることになりました。それが、不活化ポリオワクチンです。
 現在日本の4メーカーが、DPT+不活化ポリオワクチン(4種混合ワクチン)の研究を行っており、厚生労働省も早期開発を促しています。日本でも、遠くない将来に、生ワクチンのポリオから、不活化ワクチンのポリオ(注射)に切り替わると考えられています。
 平成23年3月8日厚生労働省の岡本充功政務官は衆院厚生労働委員会で「本年末頃より順次薬事承認申請がなされる予定と聞いている、安全性、有効性に十分配慮しつつ迅速に審査を行い、可能な限り早く導入したい」と述べたそうです。(現在開発中のこのワクチンは4種混合ワクチンなので、将来生まれてくる赤ちゃんのに使用することを想定して作られています。)
 また、平成23年5月27日ワクチンメーカーのサノフィ・パスツール社から「不活化ポリオ単独ワクチン」の製造開発を始める旨発表がありました。(このワクチンが国内で使用できるようになれば、今現在の赤ちゃんが個人輸入のワクチンに頼らなくても、不活化ポリオワクチンを接種できるようになります)
参考URL:http://www.sanofipasteur.jp/sanofi-pasteur2/sp-media/AVPI_JP_EN/JA/284/1734/11

 世界のポリオワクチンを見渡すと、日本のように経口接種する生ワクチンと、注射で接種する不活化ポリオワクチンがあり、地域・国によって使い分けられています。
 ポリオが蔓延している国では、生ワクチンの方が不活化ワクチンよりも発症予防には有効です。そのような国ではワクチンの輸送・貯蔵などの管理(コールドチェーンの整備)が不十分なため、接種回数を増やして免疫の獲得に心を砕いています。具体的にはせっかく冷凍車でワクチンが届いてもワクチンを受け取った側に冷凍庫がない!、冷凍庫を寄付したが電気が通じていない地域だった!、などの日本では想像もできない理由でワクチンの効果が損なわれています。これを解決するためにコールドチェーンの整備が必要な国が世界にはたくさんあるのです。
 
(当院では個人輸入の不活化ポリオワクチンは取り扱っておりません。)

不活化ポリオワクチンはこちら(平成24年9月1日から接種開始)
 

 

 

 
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